禁煙外来

ニコチン依存症とは・・・

禁煙が難しいのは、タバコに含まれるニコチンへの薬物依存である「身体的依存」と、喫煙習慣による「心理的依存」の2つの依存を克服していかなくてはならないからです。

禁煙治療

禁煙外来で、禁煙のための治療(カウンセリングや禁煙補助薬の処方)を受けることができます。
一定の条件ではありますが、「ニコチン依存症」という病名で健康保険、国民健康保険などの医療保険が使えます。

チャンピックス

チャンピックス錠は、タバコを吸いたいという気持ちを抑えたり、禁煙によるニコチンの離脱症状を軽減します。
また、チャンピックス錠を服用中に喫煙すると、
タバコから得られる満足感が抑制されます。

ニコチンパッチ

ニコチン置換療法で、ニコチン離脱症状に対して、
ニコチンを喫煙以外の方法で体内に補給することにより、
その症状を軽減し、無理なく禁煙に導くものです。

禁煙のためのカウンセリングやニコチンパッチの処方など、禁煙支援を行っています。
妊婦さんの場合は、ニコチンパッチなどは使用できないので、カウンセリングによる相談を承ります。
「やめたくてもやめられない」自力でなかなか禁煙できない時は、ご相談ください。

タバコの害について

母体・胎児へのタバコの害

タバコは女性の健康に特有の影響を及ぼすことが分かってきました。
生理不順を起こすこともあり、骨粗鬆症や歯周病、肌の老化を進めると言われています。
タバコを吸うことにより、胎盤から胎児への血流が悪くなり、血液中の酸素が不足してしまいます。
その結果、流産や早産、低出生体重児、子宮口をふさぐように胎盤ができてしまう前置胎盤になるなどの可能性が高まり、
ママと赤ちゃんのトラブルの原因を増やしてしまいます。

赤ちゃんが生まれてから!

母乳への影響もあります。
母乳には、血液中の約3倍に濃縮されたニコチンが含まれてしまうためです。その母乳を飲む赤ちゃんが
ニコチン中毒になってしまうこともあるのです。夜泣きがひどくなったり不機嫌になったり、
赤ちゃんがニコチン切れの症状を表すケースもあります。
赤ちゃんの影響としては、「乳幼児突然死症候群(SIDS)・身長が11歳になっても低い(低身長)
・知能指数が低い・身体の成長に悪い・呼吸器感染症・気管支喘息・切れる子供が多い(情緒不安定)」などがあります。

受動喫煙(副流煙)の害

パパや周りで喫煙している人も要注意!
たばこの煙には喫煙している本人が吸う主流煙と、火のついたタバコから立ち上がる副流煙とがあります。
実は副流煙は主流煙の数倍も害があるのです。例えば、ママがタバコを吸っていなくても、
パパが喫煙している場合は要注意!パパのタバコの煙を吸うことで、ママが吸っているのと同じように
おなかの赤ちゃんが影響を受けることがあります。

副流煙の害(副流煙に含まれる化学物質)

ニコチン  2.8倍
タール   3.4倍
一酸化炭素 4.7倍
アンモニア 46倍
(主流煙に含まれる量を1とする場合)

禁煙のコツについて

禁煙宣言

身の回りにあるタバコグッズをすべて片付けましょう。家族に「禁煙宣言」をして、応援してもらいましょう!

吸いたい気持ちをコントロール

吸いたくなったら、水を飲む・氷を食べる・干昆布やガムを噛む・深呼吸をする・軽い運動などしてみてください。
つらい時間は1~2分、これなら我慢できるはず!また、喫煙と結びつく行動パターンを変えます。
例えば…
朝起きたらまずタバコを吸いたい→朝一番の行動順序を変えてみる
お酒を飲むと吸いたくなる→お酒を控える。飲み会は断る。

きっぱりやめる!

節煙は苦しいだけ。きっぱりやめることが大切です。はじめの一週間を過ぎれば楽になると言い聞かせて…

ストレスをためない!

仕事や対人関係のストレス、気分の落ち込みなどは喫煙再開するきっかけとなることがあります。
禁煙開始一週間は仕事を減らしたり、リラクゼーション法(アロマテラピー・音楽鑑賞など)・
軽い運動などがおすすめです。

失敗は成功のもと!

「禁煙していたけど、つい一本吸ってしまった…」禁煙に成功した多くの人は3~4回失敗を繰り返して禁煙を達成しています。
肝心なことはあきらめないことです。失敗は成功のもとですよ!